え……?





「あのさ……!」





大樹くんが口を開いた。




今から何を言うの?






あたしは、大樹くんしか目に入らなかった。







……横から飛んでくるものに気づかずに。






「そこの2人!危ない!」





そこの……2人?





誰のこと?何が?






ゴトッ!





大樹くんが工具箱を落とした。






ギュッと、抱きしめられた。





えっ……?





目を大きく見開いた。






「大樹くん……っ?」





同じように袖を掴もうとした瞬間。





理由が分かった。