「 ねぇ、玲央 」
「 ・・・・ 」
いつの間にか座っていた玲央は
フェンスにもたれ掛かって寝ていた。
「 玲央!ねぇ! 」
「 っせーな・・・ 」
「 玲央の女ってことにしちゃえば? 」
「 はぁ?なに言ってんだ 」
無理矢理玲央を起こした璃玖は
話を聞かない俺たちより
本人に話すことにしたらしい。
寝起きであれだけ意味の分からないことを
言われたら、まぁ普通は眉間にシワが寄る。
「 だからー!その柚菜ちゃん?って子を
玲央の女にしちゃえばいいじゃん!
佐渡は大勇と喧嘩したいんだし
その子が玲央の女だって分かったら
興味なくなるんじゃないの? 」
佐渡は敵対してる高校の頭だけど
負け知らずの玲央に喧嘩を売るほど
バカじゃない。
だから璃玖の言っていることは
まぁ・・・ないことはない。
けど・・・玲央がノってくるとも思えない。

