「 希、お前が落ち着け 」
イスに座ったまま低い声で
そう言った玲央くんは
キッと希くんを睨んだ。
───────────コンコン・・・
「 失礼します 」
電気の点いていない薄暗い病室のドアが
ゆっくり開いて、看護婦さんが入ってきた。
冷えた空気に一瞬顔を強張らせて、
”すいません”と小さく言って、
部屋の隅に置いてあった拓未くんの
リュックに添えるようにして
紙袋を置くと、足早に病室から出て行った。
「 ・・・なんだろ? 」
すずくんが首を傾げながら
紙袋の中に手を入れ、それを出した。
「 希、電気! 」
「 ・・・・ 」
今日はこれで2度目だ。
電気が点いた瞬間
みんなの顔が強張り、
身動きがとれなくなるくらい
驚いていた。

