Black Beast.




「 佐渡アキラに弟が居るのは
  知ってるか? 」



玲央くんがもう出て行かないよう、
ドアに背中をつけ、腕を組んだ
希くんが静かに口を開いた。



希くんの問いかけに璃玖くん以外
首を横に振った。



「 俺は知ってたけど・・・
  中学んときにアキラに
  ボコられたって聞いたような・・? 」


「 その時は”戦力外”だったからな。
  今年、東高に入学したらしい 」


「 ・・・え?でも、戦力外なんだろ? 」



璃玖くんと希くんの会話に
すずくんが首を傾げる。
私はただ黙って話を聞いていた。



「 無名の1年が入学早々東高をシメたら、
  ソイツはあっという間に有名になるよな? 」


「 ・・・まぁ、そうだろうな 」


「 けど、その前に少し力試しもしたいよな? 」



そこで、璃玖くんがハッとした顔をして、
それを見た希くんは口元を歪めて、



「 情報、集められるか? 」



そう言ってドアの前から退くと、
璃玖くんが携帯を片手に病室から
飛び出していった。