「あ、春。起きたか?」
「…優?まだ何かしてたの?」
優は大きなダンボールを抱えて、ドアの前に立っていた。
「ああ、ずっと荷物の片付けとかな」
「しっかり寝たんでしょうね?」
「いや、ほとんど寝てないかな」
「そんな…、どうして自分一人だけで頑張ろうとするの?言ってくれれば私だって…」
「だって、春は寝てただろう?あと女の子だし。それに…」
「それに?」
「これから春を守るのは僕だけだから、こんなことで春を手伝わせちゃ、これからが心配だろう?」
「優…」
なんだか、とても申し訳ない気持ちになった。

