きみのうしろ姿


「あの・・・っ」

しばらくすると、意を決したように口を開いた。
心臓が波打つスピードが徐々に速くなっていく。
聞きたくない・・・。

「わ、私・・・昨日、沙姫ちゃんに何かしちゃったみたいで・・・」

・・・。
ん?

「その・・・自分ではそんなに自覚がなくて・・・あ、いや、違くて、えっと・・・」
「ベリー・・・?」

え?何?
何の話をしてるの?

「ご、ごめんなさい!なにか私がいけない事をしちゃったせいで、昨日怒ってたんだよね?」

違う。
いろんな意味で違う。
なんか、ずれてない?

「えーっと・・・それはねベリー・・・」
「いや、もーごめん、ほんとに!私が悪いの!なんにも気づけなくて・・・」
「いやいや、別にベリーは」
「違うの!沙姫ちゃんは優しいからそう思うだけで・・・!」

ベリーは今にも泣き出しそうな顔でそう訴えた。
うん確かに、何か違うね。
これはほんとに、直希と話してたことなの?
昨日?
怒ってた?
私が?
確かに怒ってたけど、それはただの嫉妬でしかない。
だからベリーは何もしてない。

って言えばいいのかな・・・?

「うん、ベリー?ちょっと落ち着こう?」
「ごめんね、こんなダメな先生で・・・」

ベリーはネガティブモードに入ったらしく、私の言葉が聞こえていなかった。
私はそんなベリーを見かねて、大きくため息をついた。
そして、

「沢井真紀!」

と叫んだ。
ようやくベリーが顔を上げる。