きみのうしろ姿


すると、突然扉が開いた。

「うわあ!」

出てきたのは、当然あの2人。
直希は私を見て一瞬目を見開き、睨んだ。

「沙姫・・・なにしてんの?」
「あ、いや、ちょっとコンタクト落としちゃって・・・」

苦し紛れに言い訳しながら目をそらすと、顔を覗きこまれた。

「お前目良くなかったっけ?」
「・・・」

おっしゃる通りです・・・。
両目1.3です・・・。
今だってしっかりハッキリ見えてます・・・。

「まさか今の話・・・」
「聞いてない!聞いてないから大丈夫!」

なんて言っても通じないのはわかってる。
だって、自分でも目が泳いでんのわかるくらいだし。

私がずっと黙っていると、直希はため息をついた。
だって・・・だって。
ベリーまで直希のこと好きだったら・・・。
私はどうすればいいんだろう?

「白井さん」

体育座りで小さくなっていた私に、ベリーが声をかけた。
顔を上げると、いつもふわふわした雰囲気のベリーが、妙に大人びて見えた。

「もう授業始まっちゃうから、一旦教室行こう。終わったら、私の話、聞いてくれない?」
「・・・はい」

話って。
2人のこと?
だよ・・・ね。
それしかないよね。

「行こっか」

そう言って、ベリーは私に手を差し伸べた。
私は彼女の手を借りて立ち上がる。

ベリーに触れた手が、冷たくなっていった。