きみのうしろ姿


ちゃんと言わなきゃ。
謝らなきゃ。
グッと手を握りしめて席を立つと、ベリーと目が合う。
謝らなきゃ。
そう思い、一歩足を踏み出す。
でも、ベリーはそんな私を一瞥したあと。
直希に人懐っこい笑顔を向けて何かを話しながら、教室を出ていった。

え・・・?

なんで?
今、目合ったよね?
直希と2人っきりでどこかに・・・。
どこ?
何をするの?
早く、
早く追いかけないと
直希が―――――!!

いろんな思いが一斉に頭を駆け巡ったあと、私は無我夢中で走り出した。
さっき、2人は左に曲がった。
教室を出て左を見ると、2人の姿はない。
どこに・・・?
直感で行くしかない!

そんなに時間は経ってないから、どこかの階段を下りたのか、それとも・・・。
―――どこかの部屋に入ったのか。

廊下の途中にある小さな教材室を見ると、2人の姿が見えた。
いたっ!
勢いで入ろうとすると、小さな直希の声が聞こえた。

「・・・沙姫が?」

・・・え。
私の話してるの?
私は扉の近くに隠れて耳を澄ました。

「私・・・した・・・?」
「いや・・・み・・・だろ」

・・・話の内容が全然掴めない・・・。
てか、盗み聞き・・・。
でも、2人で何してんのか気になるし・・・。
ベリーが直希を呼び出す理由?
ベリーが人を叱ってるとこなんかほとんど見たことない。
なのに呼び出しってあるのかな。
それに、どっちかって言うと、ベリーが相談してるみたいな感じなんだけど・・・。