そう言い残すと、彼は私の腕からするりと抜け出して、ベリーの方に走り出した。
見えたのは、うしろ姿。
そうしてやっと会えた二人は、幸せそうに微笑んで。
満ち足りた、笑顔で。
誰が見てもハッピーエンドみたいな光景。
それを、私は呆然と見ていた。
目の奥が熱くなって、勝手に涙が溢れる。
頭の中は真っ白で、ただ「見たくない」と心が叫んでいた。
なのに、体は凍りついたように動かない。
やだ
嫌だよ
行かないで・・・!
なんで?
どうしてベリーなの?
ねぇ知らないでしょ?
私だってずっとずっと好きだったんだよ?
ベリーよりもずっと前から・・・
悲しくて、悲しくて。
それがだんだん変わっていくのに、時間はかからなかった。
ずるい。
急に直希の心に割り込んできて。
ずるい。
ずるいよ。
羨ましい?
そんな生ぬるい物じゃない。
ベリーが妬ましかった。
きみは今。
私の隣にはいない。
きみの隣には
私じゃなくてベリーがいる。
きみの横顔は
もう見えない・・・―――

