きみのうしろ姿

小さい頃、私は泣くのを誰にも見せないようにしていた。
何があっても、どんなに悲しくても。
いつも人気のないような場所で、声を殺しながら泣いていた。

きっとそれは、小さいなりの強がりだったんだと思う。

悲しんだり苦しんだりしているところを見せるのは、弱虫のすることだって、割り切って。


本当はすぐにでも助けて欲しいのに。


私は自分の辛いという感情を、一人で全部背負い込んでいた。




「ぬわああぁぁぁ~!」

開始15分ですでに涙腺が・・・!
だめだ・・・もう黒板見えなくなっちゃうかも・・・

最近、ユキさんは新しい小説を作った。
それはユキさんには珍しい、恋愛小説。

個人的にはファンタジー系をもう1回書いて欲しかったんだけど・・・
と、思いつつ熟読。

・・・で、今に至る。

泣くの早すぎじゃないかな私・・・

「好きだねー沙姫も」
「・・・自分でもそう思うよ」

いつの間にか現れていた蒼衣を気にせず、私は続きを読み始める。

「・・・あ」
「ん?」

そういえば、もうかなりユキさんの小説を読み続けているけど、1回もコメントしたことないような。

「コメントしてみよーっ」
「へえ、またあんな文が読めるなんて、光栄」
「・・・あのさ?私だってコメントくらい書けるよ?子供じゃないんだから」
「あんたにそんな概念通用するの?見物だねー」

蒼衣は見下すようににやりと笑う。

腹立つ・・・!

と目線で伝え、早速コメント欄に書き込み始める。