男に腕を掴まれる
振りほどこうとするが意外と力が強く離れない

「あの、離してください」

「どーしようかな~」

下品な笑いだ。こっちが不快になってくる
何とか逃げ出そうとするがダメだった
その時別の声が聞こえた

「そこまでにしとき」

顔を上に向けると、どこかで見たような顔があった。ちょっと長めの黒髪にふちのある眼鏡をかけている。肩にかけているスポーツバックには

『北城桜 HOKUJOUSAKURA』

「あんな、この子めちゃくちゃ困っとるの、分からんの?ナンパは自由やけど限度わきまえなあかんで。」