将来を誓い合った人と会った帰り、私は洋装をした背の高い男の後ろ姿を見た。

…あれは西洋人だ。

その背格好だけで私はそう思った。



――私の家は母を早くに亡くし、二人の姉もすでに嫁いでいるから、現在は父と私との二人暮らしだ。

父は人の写真を写すという、大変珍しい仕事をしている。

そして私はその補佐の役目を。

西洋から伝わったものだから西洋人に会うことは頻繁で、その姿に驚くことはなかった。