…。


「…れ?」


痛くない…?

完全に地面に張り付いてしまっただろうと思った体は、何事もなく、何かの上に乗っかっていた。

ソレを触ってみると、フワフワとした感触がした。

ま、さ、か…


「!ふ、ふーくん!?」


そう。

私が下敷きにしてしまっているのは、ふく太だった。


「たっ、助けてくれたの!?」

「…」


もぞもぞと動きづらそうに、ふく太が腕を動かして私の体をぽんぽんと叩く。

たぶん、『だいじょうぶ?』と心配してくれているんだろう。

きゅーん!と私の胸がときめいたのがわかった。


「ごめんね!ありがとう!」


私はチャンス!とばかりにふく太をぎゅっと抱き締めてから、立ち上がった。

そして、ふく太の手を握って起こしてあげる。

起き上がったふく太は私の手を握ったまま、もう片方の手で頭を撫でてくれた。


「っ」


か、かわいい…っていうか、何かドキドキするんだけど…!

ゆるキャラにドキドキしちゃうとか、私、ヤバイかもしれない。

…まるで、恋してるみたいだ。