――図書館に来るたびに、マルスとしたキスの感触を思い出す――。

あのキスが忘れられない…。

まるで、浮気をしてるような気持ちになりながら、ドキドキとしながら私は本を読み続けるんだ――。










――あの日、本に刻まれた文字を読む瞬間(とき)、奇跡が起こることなんて、想像すらせずに…。



Fin.