賭け
20130309-20130309
恋愛


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彼氏にヤキモチを妬かせるために、男友達とある計画をした。

賭けだった。

最近冷たくなった彼氏がどう反応してくれるのか。




いつものように私は彼氏の部活を見に行った。

彼氏は陸上部だ。

そして男友達も陸上部。

彼氏が走り込みをしている姿を見ていた時、そこに現れたのは男友達。

…計画実行の時だ。


「…こっち、気にしてくれるかな」

「さぁ?俺とお前の演技次第じゃねぇ?」


男友達はニヤリと笑い、フェンスにかかっている私の手を、フェンス越しに握った。


「ていうか、おまえも意外とやるよな。彼氏を妬かせるために、男友達とこんなことするとか」

「…だって、彼の気持ち知りたいんだもん。私のこと好きでいてくれてるのか。好きなら…来てくれるはずでしょ?」

「…おまえってほんと、あいつのこと好きだよな。応援してるし。頑張れよ」


その言葉とは矛盾した動きを男友達が仕掛けてきた。

…指が、絡み合う。

その動きは私の身体をぞくりとさせる。

わ、何か、変な感じ…!


その時だった。

バチっ、と彼氏の目がこっちを向いた。