「おはよー!伶羅っ。今日も可愛いねー!」


この子は、本田真冬花。
顔はちっちゃくて、目はパッチリしていて、さくらんぼ色のぷっくりした唇で、ウェーブがかかったキャラメル色の髪の毛。

女子の私でも、真冬花の笑顔に鼻血出しそうだよ。


「おはよ!真冬花。何お世辞言ってるの?私なんかが可愛いかったら世界中の女の子どうなるのよー(笑)」


そうだよ。私なんか可愛いのかってゆう字もないよ。

まったく、真冬花はいつもお世辞ばっかり言ってるんだから…


私はため息つきながら自分の席についてカバンの中身を出していた。

真冬花が「この無自覚娘が…」とつぶやいていたのを知らずに。