メルアドを交換し、帰り支度しながら、また会う時があるのだろうかと考えていた。
お礼のメールくらいは大人の礼儀として送っても、それから先の行動はどうしたらいいんだろう。
「また飲みましょう」
と私から誘うのは、あり なのか。
こういう事に悩んでいるようでは、先行 不安だけど、ここが三十代ギリギリ、キャリアウーマンの戸惑うところである。
それでも素敵な人達と有意義な時間を共有出来た、この場に誘ってくれた後輩に感謝しよう。
「一行、ありがとね。
楽しかったよ。
ご馳走しなくちゃね。」
「それは今度お願いします。
今日は割り勘っす。」
大抵、年下の連中にはご馳走するのが当たり前になって、私はいつの間にか "男化"
していたのかもしれない。
割り勘かぁ。
久しぶりだ。
会社の連中には
「また明日」
でいいけど、やっぱり正幸さんも涼くんも、これっきりは寂しい。
せっかく知り合えた幸運に乗っかって、少し勇気を出してみよう。
「素敵なお店があるんだけど、近いうちお誘いの一斉送信していいかな。」
「明日でもいいですよ」
と、正幸さんの言葉に、みんなも
「早くしてくださいね」
と喜んでくれた。
なんだ、こんな風で良かったんだ。
みんな同じなんだ。
帰る方向が一緒の者同士、それぞれが背を向け、涼くんは女の子達に囲まれ帰って行った。
私は一行と二人になった。
「ねぇ、一行。
私ういてなかった?」
「カッコ良かったっすよ」
不覚にも涙が流れた。
明らかに驚いている彼は、
「鬼、いや、上司の目にも涙」
とおどけてみせた。
泣き笑いした顔はクシャクシャで
「見るな」
と彼の後ろに回った。
「一人で大丈夫っすか。
俺こっちなんで。」
「明日遅刻するなよ」
「了解っす」
どうして泣いてしまったんだろう。
私がそう 在りたいと望んでいた言葉に、思わぬ所で出くわし、突っ張っていた物が弾け飛んだようだった。
お礼のメールくらいは大人の礼儀として送っても、それから先の行動はどうしたらいいんだろう。
「また飲みましょう」
と私から誘うのは、あり なのか。
こういう事に悩んでいるようでは、先行 不安だけど、ここが三十代ギリギリ、キャリアウーマンの戸惑うところである。
それでも素敵な人達と有意義な時間を共有出来た、この場に誘ってくれた後輩に感謝しよう。
「一行、ありがとね。
楽しかったよ。
ご馳走しなくちゃね。」
「それは今度お願いします。
今日は割り勘っす。」
大抵、年下の連中にはご馳走するのが当たり前になって、私はいつの間にか "男化"
していたのかもしれない。
割り勘かぁ。
久しぶりだ。
会社の連中には
「また明日」
でいいけど、やっぱり正幸さんも涼くんも、これっきりは寂しい。
せっかく知り合えた幸運に乗っかって、少し勇気を出してみよう。
「素敵なお店があるんだけど、近いうちお誘いの一斉送信していいかな。」
「明日でもいいですよ」
と、正幸さんの言葉に、みんなも
「早くしてくださいね」
と喜んでくれた。
なんだ、こんな風で良かったんだ。
みんな同じなんだ。
帰る方向が一緒の者同士、それぞれが背を向け、涼くんは女の子達に囲まれ帰って行った。
私は一行と二人になった。
「ねぇ、一行。
私ういてなかった?」
「カッコ良かったっすよ」
不覚にも涙が流れた。
明らかに驚いている彼は、
「鬼、いや、上司の目にも涙」
とおどけてみせた。
泣き笑いした顔はクシャクシャで
「見るな」
と彼の後ろに回った。
「一人で大丈夫っすか。
俺こっちなんで。」
「明日遅刻するなよ」
「了解っす」
どうして泣いてしまったんだろう。
私がそう 在りたいと望んでいた言葉に、思わぬ所で出くわし、突っ張っていた物が弾け飛んだようだった。


