『無明の果て』

まるで、あの教会の中庭から送られて来たような美しい花に岩沢の心が映っているようだった。



「専務が、岩沢さんに頼まれていたって言ってたんだよ。


もし間に合わなかったら、送ってくれって言われていたって。」



窓を開けて 空に向かって涙を拭いた。



























そして…




「麗子さん、ここはもう大丈夫ですから、早く行ってください。


間に合わなかったら大変ですから。」



「じゃあお願いね。」


私は絢を抱きタクシーに乗った。



「空港まで急いでください。」








今日 最終便で 一行は特修のため、アメリカへ出発つ。