『無明の果て』

涼が一行から聞いていたと言っていた私の姿は、どれ程のものなのか。


心地良い疲労感の中、眠りにつこうとした時メールがなった。


もう二時になろうとしている。



「先ほどはとても楽しかったです。
対局も忘れないでくださいね。
お休みなさい。 

涼」





眠気が飛んだ。


ベットに正座し、何度も読み返した。



いや、特別な事ではなく、みんなに送った中の一通だ。


自惚れるにもほどがある


「こちらこそ楽しかったです。
今度はお誘いメールします。
おやすみなさい。 

麗子」



まさかハートの絵文字は入れられない。


これだけの返事に20分はかかり過ぎだろう。

さぁ明日のお肌のために、早く寝ないと。


えっ、メールだ。



「こっちからもお誘いメールします。

涼」



携帯を持つ手に力が入る。


眠れぬ夜だ。