「ねぇ、アル。」



僕は、ドキドキと高鳴る胸を押さえつけて、キーラを見た。



「あなたがあの日、泣いていた理由を…私に教えて?」



彼女の声が、瞳が、その全てが、僕の心の闇を取り払ってくれる。

淀んだ視界に花が咲き乱れ、僕の命は、再び鼓動を打ち鳴らす。


怖くない。


もう、怖くない。



僕は独りじゃない。








独りじゃない———。






君がいるなら、






「僕は―—―。」