分かっているな。 念を押すように冷たい彼の瞳が彼女を捉え、アストリッドは黙って両手を伸ばす。 ——もう、後戻りはできない。 己の両手に渡された封筒があまりにも重く感じ、彼女は思わず唾を飲み込んだ。 だけど、やるしかない。 全ては我が主…エルヴィス様の為。 「仰せのままに、殿下。」 何もかもを振り払う様にその瞳を見つめ、アストリッドは覚悟を決めた。