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しばらくして出てきた2人は、氷暮だけが大きな袋を抱えていた。



「先輩、どれだけやり込んでるスか~」


空人がう~とか言いながら、氷暮の抱える袋を見た。


中には、大きいくたっとした猫のぬいぐるみが入っていた。


「あんたが対戦なんて持ちかけてくるからでしょ。」


氷暮がため息をつく。


「う~ん…あ!」


「何…?」


急に声を上げた空人を、氷暮は見上げた。