年下くんとの水曜日。【完】

─金曜日


(そういえば…今日は朱音ちゃんの本を、空人から渡してもらう日だ…)


氷暮はそう思いながら、帰りの支度をした。


今さらながら思い出したため、空人の顔が今日初めて出てきた。


「あ、有坂さーん!」


氷暮が顔を上げると、ドアのところで木村さんと隣のクラスの図書委員の女の子がいた。


氷暮は静かに、廊下に出た。