「…何で先輩は、ここにいるんスか…?」


空人が眉をひそめたため、氷暮はうつむいた。



「実は…わたし、病室が苦手で…」


「え…?」


ポツリと呟いた言葉に、空人は目を見開いた。


「嫌い、とかそうゆうのじゃなくって…。病院には、嫌な思い出があるから…息切れを、してしまうの…だから、それが来そうだったから、朱音ちゃんには「帰る時間だ」って言って…」


そして、空人が見つけた現状に至るわけだった。


「それは…すみません!俺のせい、っスよね…?」


空人が心配そうに顔を歪めた。