「その作者の新刊だよね?読みたかったんだぁ!」


氷暮の顔も生き生きとしていた。


「わぁ、ホントですか!?じゃあ、もうすぐ読み終わるので、貸しますよ♪」


「ホントに?ありがとう!」


「いえいえ♪じゃあ空人、明日、これ読み終わるから、明後日に渡してくれる?」


端の方にいた空人は、微笑みながらうなずいた。


「あ、氷暮さんもそれでいいですか?」


「うん、全然いいよ!」