「あ、それ…」


氷暮は声を上げた。


朱音がニコッと笑う。



「はい。空人からのプレゼント…ですが、氷暮さんが選んだようなもんなんですってね。」


氷暮は苦笑した。


「まあ…うん…」


「これはもう読んだんですか?」


「あ、ううん。」


「じゃあ、読み終わったら貸しますね。」


朱音がニコッと笑った。


つられて氷暮も笑う。