年下くんとの水曜日。【完】

「朱音には、もう、頼れる人がいるだろう?」


朱音はハッとした。


空人を見上げる。



「わたしには空人しかいな」


「そんなわけはないはずだ。朱音…最近、俺がいなくても元気じゃないか。あれは、誰かいるんだろ?」



朱音の目から、涙が溢れ出た。



「ひどいよ、空人っ…」


朱音の心が揺れていたことを、知っていただなんて。