年下くんとの水曜日。【完】

「氷暮先輩は、俺の…好きな人。」




その瞬間、朱音は自分の負けを悟った。


もう食いついていることなどできない。


空人の心は振り向かない。



氷暮にしか…向いていないのだ。




「…朱音。」


うなだれる朱音に、空人はそっと声をかけた。