年下くんとの水曜日。【完】

──そのころ


朱音は空人を待つため、下駄箱にいた。


なにやら用事があるらしい。



「あれ、岡野?」



名前を呼ばれ、朱音は振り返った。


そこにはもちろん、須崎がいた。


朱音は顔をしかめる。



「何、樋口に置いていかれた?」


からかうような口調に、朱音はいらつきを覚えた。