年下くんとの水曜日。【完】

氷暮は照れるように笑った。


「えーと…辞書比べ、みたいな…」


「へぇ。俺あんま辞書使いませんよ。」


空人は1つの国語辞書をパラパラとめくった。



「でも面白いよ。1つの単語を比べるの。全部表記の仕方が違うから面白い。」


「ふーん…」


空人はもう1つ手に取った。


そして、パッと顔を上げる。


その顔は尊敬の輝きを放っていた。