年下くんとの水曜日。【完】

「空人…今日は朱音ちゃんの誕生日じゃないの?」


氷暮は驚きと胸のドキドキを悟られないよう

平静を装った。



空人は静かにドアを閉めると、

いつも通り、カウンターの前の席に座った。


「そうっすよ。でも…水曜日って氷暮先輩と話したくなるんスよね。」


少し上目遣いで視線を向けられる。