年下くんとの水曜日。【完】

──放課後


氷暮はいつも通り、図書室にいた。


今日は朱音ちゃんの誕生日だから、空人は来ないと踏んでいた。


だから自由に図書室を使おうと、

最近ハマり出していた「辞書比べ」をやっていた。



辞書を並べ、1つの単語がどう表現されているのかを比べる、

暇潰しである。



木村のおかげ、というのは癪だったが、もやもやとした感情がなくなって

今ではすっきりしている。