年下くんとの水曜日。【完】

その声はなぜか嬉しそうだった。



朱音は一瞬肩を震わした。


「あ、図星みたいな?」


須崎はケラケラと笑っている。



朱音は耐えきれず、須崎をキッとにらんだ。


「あんたの性で台無しよ。まあ、もっといいとこに連れてってもらうけど。」


「あーそう。まあ、楽しんで来なよ。」


須崎は男子に呼ばれたため、軽く手を振りながら行ってしまった。



(もう…なんでこんなに思い通りにいかないんだろう…?)


朱音は空人にもらった本を見つめ続けた。