年下くんとの水曜日。【完】

やはりそういうのには敏感なのだろうか。

めざとく朱音の本性を見つけていた。


「…知ってる。」


つい最近、朱音が言ったことは“裏”であろう。



「へぇ、もう対決してるの?」


木村は楽しそうに身を乗り出してきた。



「対決…?」


氷暮はその言葉の意図がうまく飲み込めなかった。



「だからさあ、空人くんの奪い合い!」