年下くんとの水曜日。【完】

木村はクスッと笑って見せた。


「だって暇だし…ちょっとさ、朱音って子について訊きたかったし。」



氷暮はまんまと「朱音」に反応してしまった。


前朱音に言われた、「空人に近づくな」という言葉が

頭の中で反芻する。



「………。」


氷暮が何も言わないでいると、

木村は隣の席の椅子を引いた。


「話そうよ。」