年下くんとの水曜日。【完】

「…帰ろ?」


朱音は、下から空人を覗き込むように見上げた。


もういいから。



「…そうだな。」


空人はふっと笑うと、朱音の頭に手を置いた。


その手は上の空で朱音の頭を撫でている。



(やっぱり…わたしじゃ無理なの…?)



朱音は悲しくなっても、笑顔を作っていた。