「朱音…!」


空人はいきなり立ち上がったかと思うと

朱音に駆け寄った。



なにかを必死に話している。



(彼女がいたのに一緒に帰って…まずかったよね…?)


氷暮はそう考え、ゆっくりと立ち上がった。



「氷暮さん、帰っちゃうんですか?」


それを見てか、朱音が小走りに近づいてきた


氷暮はうなずいた。


(だって2人の邪魔しちゃいけないし…)