どうやらこの学校にはいないみたいだから、多分高校生だろう。


さすが先輩、と言いたいところだった。




「…空人?」


そのとき、少女の小さな声がした。


2人で同時に、公園の入り口を見た。



そこには──


制服姿で大きなうさぎらしい耳を飛び出させた袋を抱えた、

朱音が立っていた。



不思議そうな、複雑そうな顔をしている。