すると須崎は手だけを振って、屋上から出ていってしまった。



「もう、なんなの…」



朱音は何度めかわからないため息をついた。


いつも須崎といると、調子を狂わされる。



「…わたしは、空人と帰るんだから…!」


朱音はグッと手を握って、小走りで屋上を出た。