だが一応、笑顔を作って返してあげた。


「そう、知り合い。」


「あ、そうなんだ。でもあの人って、“氷先輩”だろ?よく話せるな。」


「別に…そんなに冷たい人じゃないよ。」


敵対心を抱く相手を庇うのは、複雑な気持ちになった。



「へえ…。あ、今日一緒に帰らない?そろそろ誕生日だろ?」



朱音はパッと顔を上げた。


「誰からそれを…?」