そこにいたのは…同じクラスの男子、

須崎 陸也(スザキ リクヤ)だった。



何かと朱音にちょっかいを出してくる、中学校で知り合った男子だ。



「あれ、岡野じゃん。さっき3年生とすれ違ったから、3年いるのかと思った。」


朱音はこの男子が苦手である。


だから、微かに顔をしかめた。



「すっげー綺麗な人だったけど…知り合い?」


このズケズケと踏み込んでくる感じが苦手なのである。