空人はすぐに、図書室を出ていった。



「…氷暮さん。」


朱音はニコッと微笑んだ。


「ここで話すのもなんですから、別の場所に行きません?」


氷暮はしばらく黙った。


朱音の意図を探るために。


「…うん、いいよ。」


「じゃあ、行きましょうか。」


氷暮は朱音のあとについて、図書室を後にした。