まだ何かを聞いてこようとしている木村を振り払い、

氷暮は席に座った。


教科書やらを取り出している最中、

思い出していたのは朱音ちゃんの姿。


空人と並ぶと、本当にカレカノに見えた。


(やっぱりあの2人は付き合ってるんだ…)


─ズキン


「…?」


氷暮は胸の痛みの正体がわからなかった。