魔法の帽子



「それで、瑠美ちゃんの上に覆いかぶさって、………そんで、瑠美ちゃんをまもった!」


………まじすか?


雅人の方を見てみると、こっちの方は見向きもせずにそっぽを向いていた。


あたし、雅人に助けられたんだ…………。


しかも、覆いかぶさるって、あいつどんだけ捨て身なんだろ。


命懸けじゃん………。


「雅人、ありがと…」


「ああ。」


「あ!瑠美ちゃん!とーじょうがね、庇ったのは庇ったんだけど、瑠美ちゃんが運悪くて、たまたまあった瑠美ちゃんの足が、棚に乗っかられてたよ!そんで、東條がすんごく心配してた!」


「え…。そうなの?」


「そうなの!」


「魔遊、黙っとけ」


「ええ〜〜?!」


「てかさ、雅人、ちょっとこっち来て!!」