魔法の帽子








「ん………」


目を開けると、誰かがこちらを覗きこんでいた。


「あ!起きた!瑠美ちゃん、起きた!!」


ツインテの髪。真ん丸の瞳。これらは魔遊の特徴。


と、いうわけで、あたしを覗きこんでいたのは、魔遊ちゃん☆


って、ん?


なんで、あたし、寝てたんだ?


「ああ!瑠美ちゃん!いきなり起きちゃダメだよ!!」


大きな声を耳元で叫ばれているうちに、なんだか頭がはっきりしてきた。


「……魔遊、ココどこ?」


あたしが今いるところは、綺麗に片付けられた部屋。


全くもって、見覚えがない。


なのに、魔遊は、「記憶喪失?!」と、叫んでいる。