魔法の帽子



『神聖な水』をヤツにかける。


量は、2、3滴だが、効果は抜群だ。


「『うああああ!な、何を…したあ!!』」


「見えなかった?あんたの嫌いな物をかけたのよ。……さあ、名前を言いなさい。」


「『う…グウゥ……』」


まだ、言う気はないようだ。


「………神聖なる書よ、神の導きよ、」


そう呟きながら、今度は聖書をヤツに押し付けた。


「『ウガアアアアア!!……言う!言うから、やめろおぉ!』」


自然とあたしの口元があがる。


ここまで来ればあたしのものだ。