ー数分前

屋上の扉を開けようとした。が、

扉の向こうから話し声が聞こえてきた。

あたしは『誰かいるから違うとこ行こう』と独り言を呟き

立ち去ろうとした、でも。

話の内容があたしの事だから立ち止まった。

『あのさ、昨日3人が見た子って多分本郷楓って子だと思う。』

…もしかして?!優馬?

3人が見た?ちょっとまて?

3人?誰か会ったけ?

んー?わかんないや!

そう考えてるとまた声が聞こえてきた
優馬と違う声。

『誰だそいつ?お前知り合いか?』

『うーん?知り合いって言えば知り合いだけど…昨日たまたま会って話しただけだよ。』

『そーなんだ!その子は、何者なの?』

『んと。簡潔に分かってることを言うと。俺たちのクラスの転校生。あと、俺たちの事をしらない。』

『転校生こんなとこに女が?』

『…。紅竜をしんねぇのか?』

『うん…』

えっ?!優馬紅竜なのっ!!!

と言うかこの向こうにいるのは声だけ聞いて分かったのは、
優馬以外に3人居ること。

そんなこと考えてると。

話の流れが、あたしを探すとかいい始めていてどっか行かなきゃと思った時にはもう、ドアノブがガチャっとなっていた…

『やっば…汗』

『あれ?楓ちゃん?!』

『あははっ汗。昨日はありがと!てことでじゃぁ!』

『待って!』『何でにげんだよ!イラッ』『僕たちも行かなきゃ!』『昨日言って事と違げぇ。』

とかなんとか、一人一人言ってたけど…逃げるのみだ。

ーそれで、今に至る。