「ルシファー様、どちらへ…」
「あ?あー…ちょいと行ってくるわ。」

銀色の髪を靡(なび)かせ、人間界へ入る魔王ルシファ。
その後を追い掛ける様について行く側近のシトリーとケルベロス。

「…お前らは来んな。仕事に行くだけだ。」
再び学園に向かって歩みを始める魔王ルシファー…黒崎 焔(くろさき ほむら)
彼は学園に入って職員室に入るなり、転校生の資料を見た。
「明神冬夜、18歳…ふーん、中々面白そうじゃねぇか。俺と同じ髪色してるし。」

明神 冬夜(みょうじん とうや)…彼は有名なギャングであり、利口な奴である。
黒崎はその転校生の資料を抱え、根城の保健室へと向かった。

「スポーツ万能で成績優秀。詳細は不明、か……なるほど。」
煙草を吸いながらそう呟くと、保健室のドアが開いた。

欠伸をしながら保健室に入る彼のシルエットは、
長身で銀髪のポニーテール、色白。
……そう、明神冬夜だ。