そして、この理事長室の扉、この扉もある意味驚いた
「あれ?普通」
「理事長は質素なものを好むんだよ」
「そうなんですか」
ちょっと理事長に好感が持てた
そして、新城先輩が、扉をあけてくれたので、私は静かに入っていった
「ようこそ、聖ロザリオ学園へ」
「うわぁ!」
突然横から声をかけられた
「そんなに驚くことじゃないよー」
その人は、細身で、背が高く、金色の髪は長く後ろで結ばれている
理事長なんていうものだから、もっと年配の人を想像したんだけど、若々しくてびっくり
した
「それじゃぁ、入学に当たっての説明を始めるね」
「は、はい」
マイペースな人だな、と思った
「この学校が、全寮制の学校だって言うのは知ってるよね」
「はい」
「君は、このチラシを見て、「何でこんな好条件なの?」と思ったね」
いつの間にか、私の持ってきたチラシは、理事長の手の中にあった
「はい」
「なぜ、こんな好条件にしたと思う?」
「・・・・わかりません」
「そりゃ、そうか」
「・・・・・」
すると、さっきまでのおちゃらけた雰囲気が消えて、ピンと張り詰めたようになった
「これから話すことは、君には絶対に知ってもらわなくちゃいけないことなんだ
しかし、決して人に知られてはいけないことだ、人に言わないと誓う?」
驚くほどまっすぐで、嘘なんてついたらすぐにばれる
いや、それよりも、嘘なんかついたら
殺される
直感でそう思った、これは、真剣に答えなきゃいけない
約束じゃなくて、誓いなんだから
「はい」
私もまっすぐに理事長の目を見返す
「聞いたら戻れなくなるよ」
怖くなった、でもここで引いたら、負けなきがした
「はい」
決意を込めて、言葉を発する



