「おいおい、うそだろ」
しゃべるたびに、自分の首下に冷たい息を感じる
しかし、突然、今まで感じていた息を感じなくなった
「この子、《刻印》だ」
さっきの男の人が言った言葉に、みんなが動揺しているようだった
「あ、あの?」
「そうだ、自己紹介が遅れたね、僕は新城透(Araki Toru)、2年生だよ、よろしく」
「よ、よろしくお願いします。私は宮野真希といいます」
「真希ちゃんね、それよりも何でここにきたの?」
突然の質問、この人、私が来た理由も知らずにこの中に入れてくれたの?
「あの、私はこのチラシを見てきたんです」
「あぁ、入学希望者?」
「はい」
「それじゃぁ、理事長室に行こうか」
私は、新城先輩に連れられて、理事長室と思わしき場所にたどり着いた
ここまでの道のりは、たくさんのことで驚いた
外見のとおり、どこぞのヨーロッパのお城を切り取ったように、美しい調度品や、絵画に囲まれていた
ここは本当に学校なのかどうか、わからなくなってきてしまっている
途中で、教室も見せてもらっけど大学のような、長机がたくさん並んでいた
とても静かなこの場所にそんな大人数がいるのかと思った



